超高速光反応の追跡

 ある瞬間を切り取る、つまり「瞬間を見る」という手段はさまざまに開発されてきました。通常の機械式シャッターを用いた写真でも1/8000秒を切り取ることが出来ます。38年に一回しか巡ってこないかもしれない瞬間もあります。現在最短のレーザーパルス(可視、赤外部)は4.5fsです。レーザーの「短パルス」という特徴を生かして化学反応をリアルタイムで観測しようという試みがなされ、1999年にはZewail氏がノーベル賞を受賞しました。
 物理化学の教科書(例えばアトキンス物理化学)にも「femtochemistry」という題で載るようになりました。しかし、どうやらあまり理解されていないようです(某学生の皆さん達へのリサーチの結果)。ここでは前述のフェムト化学を紹介するつもりです。

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